カナダ ホルムアルデヒド規制始まる
2023年1月7日より、カナダ環境保護法に基づき「複合木材製品からのホルムアルデヒド排出規則」(SOR/2021-148)が発効されます。この規制により、排出制限を超えた複合木材製品の販売や輸入が禁止されます。
ホルムアルデヒドは発がん性物質としてよく知られておりますが、未だに様々な場所で使用されています。特に建材などの複合木材製品や木製家具からのホルムアルデヒド放出は、室内空気に影響を与えていることが認められています。そのため日本や米国ヨーロッパなどでは、既にホルムアルデヒド排出規制が設けられています。そして、いよいよカナダでも室内空気中のホルムアルデヒド曝露と、この曝露に関連する健康被害のリスクを減らすために規制が開始されます。
ホルムアルデヒド排出規制対象品
以下「複合木材製品からのホルムアルデヒド排出規則」(SOR/2021-148)より抜粋。
1.広葉樹合板
非構造用途向けに製造された装飾パネルであり、複合材またはベニヤ、または複合材とベニヤの組み合わせによって製造されている合板。※ベニヤ・・・丸太を輪切り、薄切り、のこぎりで切り出した厚さ6.4mm以下の板状の木や木質の草。
2.パーティクルボード
接着剤と混ぜわせ熱圧成型した板。但し、繊維や木くずから作られたセルロース材料から構成されている板は含まない。
3. 中密度繊維板 (MDF)
厚さが 8 mm を超える板で、乾式成形および樹脂化繊維マットの乾式プレスによって作られたセルロース繊維で構成されているもの。ハードボードは含まれない。
※ハードボード・・・セルロース繊維で構成されたパネルで、以下のいずれかの方法でホットプレスで熱と圧力を加えて固めたものです。
- ウェットプロセス
- フェノール樹脂または樹脂架橋構造の一部にホルムアルデヒドを含まない樹脂を使用した乾式製法。
- 湿式成形と乾式プレスのプロセス。
4.薄中密度繊維板
最大厚さ8mmの板。樹脂化された繊維マットを乾式成形および乾式プレスして作られたセルロース繊維で構成されたもの。ハードボードは含まない。
5. 積層材(集成材)
複合木材パネルまたはベニヤから構成され住宅の柱などに使用される構造用のものや、天板・カウンターなどの内装材に使用されるもの。但し、構成部品または完成品に組み込むために製造された積層材は除く。
対象外製品
・曲面成型合板
・フィンガージョイントランバー
・防湿接着剤を使用した木製品
・ハードボード
・パレット、クレート、ダンネージを含むスプールおよび梱包材
・車両に使用される複合木材製品
・複合木材製品を含む窓ガラスで、窓を含んだ総体積の 5% 未満に複合木材製品が使用されている場合。
・屋外用またはガレージのドアで、総体積 の3% 未満に複合木材製品が使用されている場合。もしくは、無添加のホルムアルデヒド樹脂のみ、または超低排出ホルムアルデヒド樹脂を使用して製造されている屋外用またはガレージのドア
・研究開発活動に使用される複合木材製品
・実験室での分析、科学的研究、または実験室の分析基準として使用される複合木材製品
・輸出または輸入目的で製造された複合木材製品で、転売以外の目的で消費者が取得した完成品および中古品。
必須試験とホルムアルデヒド排出規制値
試験概要
上記対象製品には、一次試験(排出限界試験)と品質管理試験の2種類の試験が必須となります。一次試験は、*認定試験所によって年に 4 回実施する必要があります。(試験方法は、ASTM E1333 または ASTM D6007法に基づく)さらに、テスト結果は*第三者認証によって検証される必要があります。
*認定試験所: 国際標準化機構規格 ISO/IEC 17025 に基づき認定されている試験所。
*第三者認証:国際標準化機構の規格ISO/IEC 1706に基づき認定されている機関。
ホルムアルデヒド排出規制値
広葉樹合板 | 0.05ppm |
パーティクルボード | 0.09ppm |
中密度繊維板 (MDF) | 0.11ppm |
薄中密度繊維板 | 0.13ppm |
積層材(集成材) | 0.05ppm |
*積層材(集成材)については、下記製品は除外されます。
1.構造用や内装材の積層材で、組み立て前の状態でホルムアルデヒド放出が上記制限値の 0.05ppm を超えていない場合。
2.ベニヤ板にフェノールホルムアルデヒド樹脂または、ホルムアルデヒドフリーの接着剤が使用されている場合。
以上が、カナダで始まる規制の概要です。
いかがでしょうか?カナダのみならず、他国では既にホルムアルデヒドの排出規制は何年も前から始まっています。今後は、先進国のみならず発展途上国でも対策が取られていくでしょう。また、規制値が厳しくなる可能性もゼロではありません。そうなったときの対策は万全ですか?
多くの製造業者は、低ホルムアルデヒドの接着剤を使用して対応をしていますが、その効果は一時的でありホルムアルデヒド自体は製品中に残っています。根本的な解決をするためには、ホルムアルデヒド自体を除去する必要があるのです。
ホルムアルデヒド除去コート液 モルディフィート
ホルムアルデヒド除去剤モルディフィートはコーティング剤です。さまざまな製品や素材に適用できます。このコーティング剤を、製品や素材に塗付・乾燥させることにより、簡単にホルムアルデヒド除去機能を付加させることができます。このホルムアルデヒド除去機能は、合板などから放出されるホルムアルデヒドを除去する他にも、室内に浮遊するホルムアルデヒドを除去して室内環境を改善する事が出来る製品を作る事が出来ます。ホルムアルデヒド自体を吸着・除去できるので、各国の規制要求も簡単にクリアすることが可能となります。
使用例
広葉樹合板 | MDF, Thin-MDF | パーティクルボード |
引き出し内部 | 家具の裏側や内部 | ベッドフレーム 裏側や下側 |
特徴
当製品の最大の特徴は、ホルムアルデヒド除去効果の高さとその効果の持続性です。この商品は弊社独自の技術で開発されており、除去機能を非常に強力にすることに成功しました。詳しい商品詳細はこちらからご確認ください。
また、当社の製品にはもう1つの特徴があります。コーティング剤の使用量やホルムアルデヒド除去可能量、耐久性を算出する自動計算システムをご用意しております。システムにより、不必要な費用をかけずに低コストで製品に適用することが可能です。
自動計算システムの詳細については、こちらをご覧ください。
強み
ホルムアルデヒド除去コート剤モルディフィートは、STePP(Sustainable Technology Promotion Platform)に登録されています。このプラットフォームは、国連(UN)の機関の 1 つである UNIDO によって提供されています。このSTePPへの登録において当製品は、UNIDOの技術専門家グループによる品質・耐久性・安全性などの厳しい審査を通過して登録されているため、安心してご利用頂けます。UNIDO認定商品を使用することで、自社のブランド価値向上、他社との差別化、顧客信頼の確保など、さまざまなメリットが得ることが出来ます。STePP登録情報はコチラからご確認出来ます。
今すぐに対策を始めましょう!
ホルムアルデヒドの排出は、長い間社会問題となっており未だに完全に解決されてはいません。規制の少ない発展途上国や海外では、ホルムアルデヒドによる発病や死亡例も少なくありません。このため、近年ようやくホルムアルデヒド問題が深刻に受け止められ、さまざまな規制や対策が進められ始めました。カナダの排出規制開始も、その一例です。私たちは、この製品を通じて地域環境の改善や人々の健康維持など、社会に貢献したいと考えています。今すぐに、ホルムアルデヒド対策を始めて、人々が皆平等に健やかな生活を送れる社会を作りましょう!